冗談

南相馬と二本松にボランティア・ツアー行った学生の話を聞く。関西では東北との距離感が遠く、日常的に被災地のことはすでに忘れられがちとなっているという、そのことの問題をかれは、福島を訪ねて感じたという。また、仮設住宅の住民たちが「ブラック・ジョーク」をしばしば口にしていたことが印象的だったとも。「ブラック」という表現が妥当かどうかはわからないけれども、消耗する環境のなかで冗談を言って笑いとばすしかない日常があって、そのことの際どい綱わたり的な感覚は外からはじめて訪れた訪問者にも何らか伝わるところがあるということ。東京オリンピックで浮かれてる場合じゃないのだ。